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【3】国会の構成―二院制

【3-1】二院制

第42条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

日本の国会は、衆議院と、参議院のふたつの議院で構成されている。この形態を二院制という。

  • 参議院の存在理由
    @多数主義原理の抑制
    衆議院は多数意思の反映を、参議院は少数派保護の役割を果たす。
    A民意の反映
    両院の選挙区や任期に差異があることで、より多様な民意を反映できる。
    B慎重審議
    二つの院の審議を経ることで、審議は慎重となり、また修正期間を伸ばすことを可能にする。
    C補充的役割
    第1院が活動不能になった場合の補充的な役目。→参議院のみにある緊急集会


  • 【3-2】衆議院と参議院の関係

    それぞれ、「全国民を代表する選挙された議員」によって組織されることは変わりない。
    また、一人の議員が、両議院の議員となることも許されないという点も、両議員に共通する規定である。
           △
    第48条  何人も、同時に両議院の議員たることはできない

    衆議院 参議院
    第45条 衆議院議員の任期は、年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。 任期第46条 参議院議員の任期は、年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。
    満25才以上(公選10条)議員資格(最低年齢)満30才以上(公選10条)

    第46条
    両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。 但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

    第47条
    選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。



    ●衆議院の優越
    以下の点で、衆議院は参議院に優越する

    @法律案の議決
    第59条
    1 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
    →原則
    2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
    3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
    4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、 衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。


    A予算の先議および議決
    第60条
    1 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
    2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、 又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、 議院の議決を国会の議決とする。


    B条約承認の議決
    第61条 条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。


    C内閣総理大臣の指名
    第67条 1 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。 2 衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、 又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、 衆議院の議決を国会の議決とする。


    なお、優越というわけではないが、衆議院にのみ、内閣不信任決議が与えられている。
    第69条 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、 十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。


    ●衆議院の優越が認められない事項
    @皇室財産の授受
    A予備費の支出についての承諾
    B決算の審査
    C憲法改正の発議



    【3-2】衆議院の解散と参議院の緊急集会

    第54条
    1 衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
    2 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
    3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。



    ●衆議院の解散→内閣の単元も参照

    解散とは、衆議院議員の任期の満了前に、その資格を失わせることである。参議院には認められない。
    内閣の助言と承認により、天皇が詔書によって行う。

    解散が行われる場合とは; 衆議院の解散は、形式的には天皇の公示によるが、実質的には、内閣がするという解釈が一般的である。

    ◆衆議院の自律的な解散は認められるか?
    条文の根拠もなく、内閣に解散権を付与して権力分立を図る日本国憲法の趣旨に反するので、自律的解散は認められないと考えられる。

    ◆解散原因は、衆議院が不信任決議案を可決もしくは信任決議案を否決した場合に限定されるか。
    A説;解散原因は69条に限定される(限定説)。
    B説;衆議院の政策等について、国民の意思を問う必要がある場合等など、69条以外にも認められる。

    これについては、有名な判例がある。⇒ 解散無効判決/裁判所HPへリンク


    ●参議院の緊急集会

    緊急集会は、その名のとおり、総選挙後の特別会の召集まで待つことができないほどの必要がある場合、内閣が召集する。
      ⇒参議院が請求することはできない。また、国会の召集ではないので、天皇も関与はしない。

    しかし、緊急集会で採られた措置については、次の国会開会後に速やかに提出し、衆議院の同意を得られなければ、効力を失う。

    国会法の規定 * 緊急集会期間中は、参議院議員の不逮捕特権や議員釈放要求が認められる(100条)
    * 議題は内閣が明示的に提出した案件に制限され、議員の発議権も案件の関連するものに限定される(101条)



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