1.地上権

1 地上権とは

工作物又は竹木を所有するため、他人の土地を使用する権利を地上権という(265条)。

その効力は、土地の上下に及ぶが、地下や空間の一部の一定の範囲のみに地上権を設定することもできる。これを区分地上権 という(空中地上権、地下地上権)。
区分地上権は、地上権や賃借権などの負担のついた土地に設定できるが、 それらの権利を有する全ての者の承諾を要する(269条の2第2項)


地上権は、譲渡や相続、時効によって取得できる。また、法定地上権という、一定の要件を満たせば、法律上当然に地上権を取得する場合もある。



2 地上権と賃借権の比較


地上権賃借権
権利の目的工作物や竹木の所有ある物の使用収益
存続期間約定あり;制限なし
約定なし;
@慣習、A当事者の請求で20年〜50年で裁判所が決定、 B地上権者はいつでも放棄ができる(ただし、1年前の予告or1年分の地代の支払義務)
約定あり;最長20年、最短は制限なし
約定なし;
いつでも解約の申入れができる
申し入れ後、@土地は1年、A建物は3ヶ月後、B動産は1日で終了
登記対抗要件(地主に登記義務あり)対抗要件(地主に登記義務なし)
地代支払義務約定による当然発生
妨害排除請求物権的請求権対抗力があればできる(判例)
土地修繕義務特約賃貸人にあり
建物収去(請求)権所有者・地上権者にあり賃貸人・賃借人にあり
建物買取(請求)権所有者にあり(地上権者は正当な理由がなければ拒否ができない)賃貸人・賃借人になし
譲渡性制限なし賃貸人の承諾必要
(無断譲渡・転貸は解除原因)
賃借権については、借地借家法で一定の修正があることに注意
借地借家権とは、建物の所有を目的とする、地上権および賃借権である


*地上権について*
〇譲渡禁止特約をすることもできるが、公示する方法がない(登記できない)ので、第三者に対抗できない。
〇期間の制限はない=永久地上権も可
〇地代が要素ではない=無償の地上権も認められる


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