3.明認方法

1 明認方法とは

立木(土地の生育した樹木の集団)は、本来は、土地の定着物であり、原則として、独立した客体とはならない。 例外は以下のとおりである。

@立木法による登記をする― 立木所有権の登記をすることで、土地は別個に所有権の移転や抵当権の設定ができる

A明認方法を施す― 立木の幹に刻印したり、立て札を立てたりすることで、所有権を公示
明認方法で公示できる物権は、所有権のみである。

明認方法は、一度施したとしても、第三者が利害関係をもった際に消失していれば、第三者に対抗することができない。
明認方法は、条文ではなく、慣行上認められたものであり、公示方法としては不十分であるので、取引の安全が害されないようにすべき


2 明認方法の効力

明認方法の対抗力
立木の二重譲渡があった場合、第1買主、第2買主のうち、明認方法を先に備えたほうが、立木の所有権を取得する。
  ⇒明認方法の対抗力(立木の対抗要件)


明認方法は所有権の成立要件か

判例は、明認方法を、立木の所有権の対抗要件であり、立木に独立した所有権を成立させるための要件であるとしていると解される
具体例; @ 立木の所有権を土地の所有者と留保した場合も、明認方法を施さない限り、土地の所有者からの土地(および立木)の取得者に対抗できない(S34.8.7)
  つまり、土地の所有者は、立木について無権利者ではないことになる
  なお、立木の留保も物権変動のひとつとして考るということが前提である

A 更地を譲り受けた者が、土地の所有権を未登記のまま植栽した後、土地の前所有者が、第三者に土地を売り渡した場合、 植栽した立木を第三者に対抗するためには、明認方法が必要である(S35.3.1)
つまり、土地の前所有者は、立木について無権利者ではないということになる
242条但書きの類推適用(不動産の付合の例外)によって、土地への付合を否定することも物権変動のひとつであり、 対抗要件たる登記が必要である。


3 未分離果実・稲立毛

立木同様、明認方法によって独立の客体となりうるが、判例は、引渡しを要求する場合が多い
――――図解・判例・条文等――――


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