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1 権利能力 私法上の権利義務の主体となる地位・資格を権利能力という。 1-1 権利能力の始期 権利能力を自然人が取得するのは、出生のときである(3条1項)。 出生とは、胎児が母体から全部露出したときのことをいう。つまり、原則として、胎児に権利能力はない。 例外的に、@不法行為に基づく損害賠償の請求(722条)、 A相続(886条1項)、 B遺贈(965条)の場合には、 「胎児は既に生まれたものとみなす」として、権利能力を肯定する。 例外の「胎児は既にうまれたものとみなす」の説明方法 ★停止条件説 胎児中の権利能力を否定し、生きて生まれることを停止条件として、胎児中の権利能力を遡って肯定する。
(根拠)法定代理人が胎児を代理できるとなると、胎児にかえって不利益となるおそれがあるから。★解除条件説 胎児中の権利能力を肯定し、死体で生まれたことを解除条件として、胎児中の権利能力を遡って否定する。 (根拠)胎児の母の法定代理権を認めるべき。 |
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1-2 権利能力の終期 人は、死亡によって権利能力を失う。これについて例外はない。「死亡」については、以下のような規定がある。 認定死亡
水難、火災、爆発などで死亡したことは確実だが、死体が見つからない場合、役所が取調べをして、死亡したものとして戸籍に記載する制度。失踪宣告
ある者の生死が不明である場合、家庭裁判所が、一定の要件のもとにその者が死亡したものとみなして、
財産関係や身分関係につき死亡の効果を発生させる制度。詳しくは「3.失踪者」で。同時死亡の推定
複数人の死亡の時期や先後が不明であるときに、その者たちが同時に死亡したと推定する制度。
効果は、相続が生じないということである。相続内容について紛争を生じさせないための規定である(32条の2) |
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2 意思能力 法律上の判断ができる能力を意思能力という。 条文の規定はないが、幼児や、いちじるしい精神傷害者は意思能力を欠くので、その意思表示は無効とされる。 この無効は、意思無能力者を保護するためのものなので、意思表示をした本人のみが無効を主張できる片面的無効である。 |